手芸で使用されるキルト芯について解説しています。
キルト芯の種類と使い方、ドミッド新との違い、更にはダイソーのキルト芯もレビューしていきます。
キルト芯とは?
キルト芯とはシート状の綿のことをいいます。
キルト綿(きるとわた)と呼ばれることもあります。
またシンプルに中綿(なかわた)と呼ばれることもあります。
キルト芯の用途
タペストリーなどにつかわれます。
また服や小物のパーツにボリュームを持たせるために使用されます。
ハンドメイドでは赤ちゃん用の「スタイ」にふくらみをもたせるために使用されたりします。
キルト芯をはさむことで独特の「ふっくら感」がでます。
キルト芯の使い方
表地と裏地の間にはさんで使用します。
後述しますが、のり付きのタイプはアイロンの熱と圧力で接着して使用します。
のりなしタイプのものはそのまま生地の裏にあてて使用します。
キルト芯は必ず表地と裏地ではさんで使用します。
キルト芯自体は耐久性がないので、「むき出し状態」だと洗濯等でちぎれる可能性があります。
キルト芯は必ず表地と裏地ではさんで使ってね!
キルト芯の種類
キルト芯には「のりつき」「のりなし」の二種類があります。
「のりつき」タイプのキルト芯
のりつきのものはアイロンで布にくっつけることができます。
「キルト接着芯」(キルトせっちゃくしん)よばれることもあります。
この「のりつきタイプ」のものも
「のりが片面だけについているもの」
と
「のりが両面についているもの」
の二種類があります。
のり片面タイプのものは、表地の裏に貼り付けて使用します。
のり両面タイプのものは表地と裏地の間に挟んで、一度に両面に接着させます。
のり付きキルト芯のメリットは表地と接着させることで、その後の作業がしやすい点です。
キルト刺繍であれ、ミシンでの縫製であれ、表地とキルト芯が安定しているので、ズレなどを心配することなく作業をすすめることができます。
ちなみに、この「のり」ですが、半永久的にくっついているわけではなく、繰り返しの洗濯等で取れてくる場合が多いです。
あくまで生地とキルト芯を固定する目的のため「仮どめ用」のりがついていると考えましょう。
ちなみにのり付きのキルト芯は、両面接着のものより、片面接着のもののほうが、アイロンで接着しやすいので、扱いやすいです。
のりつきキルト芯を使うなら「片面接着」のものが扱いやすいよ!
「のりなし」タイプのキルト芯
のりなしタイプのものは生地にはさんで使用します。
ドミット芯と同じ扱いになります。
端は表地の縫い代に縫い込んで使用します。
後述しますが、ダイソーで売っているキルト芯はこちらの「のりなしタイプ」になります。
キルト接着芯のつけ方
のりつきキルト芯(キルト接着芯)は通常の接着芯同様、アイロンを使って熱と蒸気と圧力で
布に接着させます。
アイロンは強めに圧力をかける必要があります。
軽く当てるだけでは、きちんとつけることができません。
熱と圧力を加えるので、綿がつぶれます。(時間とともにやや戻ります)
膨らみを復活させるコツとしては、アイロンの蒸気を当てる、などの方法があります。
しかし完全に最初の「ふっくら感」に戻すことはできません。
「接着キルト芯=アイロンで押してくっつけるので少し潰れる」と理解しましょう。
接着キルト芯は扱いやすい分、このようなデメリットもあります。
のりつきのキルト芯は接着の時に少しつぶれるので注意!
キルト芯の厚さ
キルト芯は厚みに薄手のものから厚手のものまで、厚みにバリエーションがあります。
ちなみにダイソーで売っているものは厚さ8㎜のものです。
厚さと同じくらい密度も重要です。
同じ8㎜のものでも、密度によって、印象が異なります。
ダイソーのキルト芯は厚さ8㎜と記載されていましたが、密度がないので、それより薄く感じました。
キルト芯は薄手のもののほうが、ミシンで縫いやすいです。
キルト芯とドミット芯の違いは?
キルト芯と似た商品で「ドミット芯」というものがあります。
キルト芯とドミット芯は見た目がよく似ています。
キルト芯とドミット芯の違いは、その「厚さ」と「柔らかさ」です。
キルト芯がふわふわと厚みのあるのに対し、ドミット芯はシート状に圧縮されていて薄く硬いです。
それぞれ用途は「作品にボリュームをだす、ふっくらさせる」ために使用されます。
キルト芯とドミット芯の違いは厚さのバリエーションと柔らかさです
キルト芯の選び方
キルト芯は薄手から厚手までバリエーションが豊富にあります。
ただ厚くなればなるほど、縫うのが難しくなります。
厚みがある分、ミシンで縫いずれが起こりやすくなります。
また、キルト芯は手で触ると薄く感じますが、実際に作品に使用すると、思った以上になじみ、ボリュームを感じるものです。
迷ったら薄手のものを選びましょう。
ミシンで縫いやすいので、初心者の方には「薄手」のものがおすすめです。
キルト芯の縫い方
のりあり、のりなしにかかわらず、服や小物に使用する場合は、周囲が縫い代に入るようにしてください。
キルト芯の端には必ずミシンの縫い目が入るようにします。
このよう縫い目にかませることで、キルト芯が安定します。
ダイソーで買えるキルト芯ってどうなの?
ダイソーで売られているキルト芯をレビューします。
大きさ
75㎝×80cmです。
厚み
8mmとありますが、密度がないためかそれより薄く感じます。
質感
密度がないので、薄く柔らかく感じます。
薄手のためミシンで縫いやすいですね。
個人的にハンドメイドに使うキルト芯ならこれでいいと思います。
こだわりがあって、「もっと厚いものがいい」等、いろいろ好みはあると思いますが、価格も安いですし、使い勝手はとてもいいと思います。
「もっと厚いキルト芯がほしい」
という方は、このキルト芯を二重にして使うという方法もアリです。
わざわざ厚いキルト芯を探さなくても、ダイソーのキルト芯2重で事足りると思います。
この「薄手×二枚重ね」は結構使える手法なので、厚みが欲しい方はぜひ試してみてください。
ダイソーのキルト芯は厚みが適度で扱いやすいよ!
キルト芯のまとめ
- 綿がシート状になったものをキルト芯という
- キルト芯の役割は作品、もしくはパーツに「ふっくら感」を出すこと
- ダイソーキルト芯は使い勝手が良い。厚みが欲しい方は二重使いもおすすめ