ダイソーの接着芯ってどうなの?100均の接着芯をプロがレビュー!

接着芯タイトル

今日は実際にダイソーで購入した接着芯について、プロ視点でレビューを書いていきます。

「100円ショップの接着芯って安いけど本当に使えるの?」

「どんなアイテムに向いてるの?」

等の疑問も解決する内容になっております。
100均で接着芯の購入をお考えの方はぜひ読んでみてください。

目次

今回ダイソーで購入した接着芯はこちら

ダイソーの接着芯

タイプは不織布タイプの接着芯ですね。
不織布とは「マスク」のような素材のことをいいます。

接着芯の種類と使い方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>参考記事:初心者さん向け!接着芯の種類と選び方

大きさは横75cm、縦100㎝でした。

ちなみに接着芯と同様に、ダイソーで販売している「ドミット芯」のレビューはこちらの記事で詳しく解説しています↓

>参考記事:ドミット芯とは?種類と使い方を詳しく解説

ダイソーの「キルト芯」についてはこちらの記事をどうぞ!

>参考記事:キルト芯とは?ダイソーのキルト芯で使い方を解説

ダイソーの芯の接着芯のよいところ

切り売りで価格が安い

やはりこの1点ですね。100均ならどの街にもありますし、必要になったときにアクセス含め、手に入れやすいです。

また手芸初心者の方は

「接着芯ってこういうものか」

と理解するスタートとして活用するといいかもしれません。

また後述しますが、「小物」や「衣装」に使うのはありだと思います。

ダイソーの接着芯のいまいちなところ

1.種類が一つしかなく、風合いが「紙」みたい

ダイソーの接着芯表面

不織布の接着芯の特徴ですが、貼るとパリッとした紙のような風合いになります。


ブラウスなどの薄めの素材には相性があまりよくありません。
なじみが悪く、貼ったパーツだけ少し固くなりすぎてしまうんですよね。

また一種類しか売っていないので、固さを段階的に選べません。

2.洗濯を繰り返すとはがれてくる

ダイソーの接着芯説明書き

裏の説明書きに

「接着は弱いタイプなので、生地を傷めにくいです」

との記載があります。

接着が弱い=おそらく仮接着タイプとよばれるものだと思うのですが、
こちらは洗濯を繰り返すと接着芯がはがれてきます。
(「生地を傷めにくいです」の記載は意図が「??」です)

少し専門的な話ですが、接着芯の中には「水溶性」とよばれる、洗濯で樹脂(のり)が溶けて自然にはがれるタイプの芯があります。

水溶性接着芯は「あえて選択ではがれるように設計されている芯」
おもに、紳士服のシャツの衿やカフスなどに使われる芯です。

こちらのダイソーの芯は水溶性とは異なります。


単に接着強度が弱いため、洗濯を繰り返すとはがれてくるタイプの芯です。

耐久性に難ありですので、使う際は

芯が貼ってある部分は周囲が縫いこまれている状態なるようにしてください。


作品完成後、「接着芯がむき出しの状態」にならないよう注意してください。

3.樹脂がぽろぽろ落ちる

これは、個人的に一番気になるところです。。。

ダイソーの接着芯樹脂はがれ

上画像の右手、木のテーブルの上に落ちている小さな点がみえますか?

これ、樹脂(のり)がはがれて落ちているんです。
指で軽くこすっただけでポロポロと簡単に落ちました。

正直あまり品質は良くないですね。
価格を考えると、多くは求められないですが、、。
ちょっと残念です。

100均の接着芯に向く作品もの

「小物」や「衣装」に使用するのはあり

100均の接着芯は小物に使用するならありだと思います。
理由は二つあります。

理由1:小物は使う面積が小さい

小物(「きんちゃく」や「小さな手提げかばん」など)は接着芯を使う面積が服と比較して小さいと思います。

使う面積が小さければ、あらも目立ちづらくなります。

あらが目立たなければ、使うのはOKだと思います。

理由2:小物は服ほど「風合い」が気にならない

小物は服よりも「道具」の意味合いが強くなるため、「風合い」も服ほどは気になりません。

風合いが気にならなければ、使用は問題ないです。

使用の際は、

芯が貼ってある部分は周囲が縫いこまれている状態なるようにしてください。

作品完成後、「接着芯がむき出しの状態」にならないよう注意してください。

別の用途としては「衣装」に使用するのも「あり」です。

衣装ってそのイベント(1日~数日)しか、使用しないですよね?


そのイベントが過ぎれば使わなくなるもの、繰り返し洗濯をかけたりしないものなら使って大丈夫です。

イベント用衣装に使うなら、耐久性はイマイチですが、リーズナブルな100均の芯は便利です。

100均の接着芯に向かないもの

本格的な服作りには向かない

一方、100均の接着芯は、本格的な服作りには向きません。
ここでいう「本格的」とは「作って、日常で着れるレベルの服」という意味です。

「服を自分で作って着たい」
「服を作品として売りたい」

のでしたら100均の接着芯はおすすめできません。

理由は風合いと耐久性ですね。

ブラウスなどの薄手の生地に貼ると、風合いを損ないますし、繰り返しの洗濯には残念ながら耐久性が足りません。

生地の風合いを損なうことなく、服の完成度を上げたいのでしたら、やはりきちんとした接着芯を選んで使うことをお勧めします。

服で使うならこのような接着芯がおすすめです。

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ちゃんとした接着芯を選ぶか選ばないかで、完成した時の服の「上質さ」「上品さ」が違ってきます。

おすすめの接着芯については、こちらの記事で詳しく解説しています↓
参考記事:初心者さん向け!接着芯の種類と選び方

以上、100均の接着芯について説明してきました。
向いているものと、向いていないものをを理解して、便利に賢く使いましょう。

きょうのまとめ

  • 100均の接着芯は正直品質はイマイチ
  • きちんとした服作りには向かない(服は服用のちゃんとした接着芯がおすすめ)
  • 使う面積が小さい小物や短期間のみ使用する衣装に使うのだったら便利でコスパもよい。
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この記事を書いた人

服の型紙を設計するパタンナーという仕事をしています。
難しい言葉やテクニックが多い服作りを、できるだけわかりやすく解説していきます。
手芸を通して、「創造する人」を増やしていくのが目標です。

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