服の裏側のパーツを見返しといいます。
表地の同じ生地で作られていることが多いです。
「見返し」はスカートにも、袖口にもある。
たとえばスカートにも見返しがあります。
こちらをごらんください。
スカートのウエスト部分の裏のパーツ、これも「見返し」とよばれます。
丁寧な言い方をすると「ウエスト見返し」といいます。
この見返しという言葉は服の「端」の裏に使用するパーツの総称なのです。
最初の「前見返し」もスカートの「ウエスト見返し」も、服の端の裏側ですよね?
見返し=「服の端の裏のパーツのこと」と覚えておいてください。
もうひとつ、袖口(服の手首の部分)にも見返しがあります。
ここはちょっと注意が必要です。
まぎらしいのですが、上図左のように、表側からひとつながりだと「袖口縫い代」と呼ばれます。つながっていれば縫い代という扱いになるのです。
(縫い代ってなに?という方はこちらで解説してあります)
しかし右図のように、一続きではなく、二つのパーツが接(は)がれていると袖口見返しと呼ばれます。
見返しという言葉はあくまで「服の端」の裏に使用するパーツの総称であるとおぼえておいてください。
読み方に注意!手芸でよく使う「接ぐ」という言葉の意味
右図の説明で接(は)がれているという言葉を使いました。
この「接ぐ(はぐ)」という言葉も裁縫でとてもよく使う言葉です。
結論から言うと、「接ぐ(はぐ)」とは「縫う」と同じ意味です。
なので「接がれている」=「縫われている」という認識でOKです。
さらによく使う言葉「共地」とは?
見返しは通常、共地(「ともじ」とよみます)を使用します。
共地とは「その服でメインで使用されている生地と同じ生地」という意味です。
上写真のショートコートで言えば、ネイビーの生地がメインで使用されている生地ということになります。
なので、見返しも共地=ネイビーの生地を使用して作られています。
共通の「共」の字があるので、なんとなく覚えやすいですよね。
見返しの生地をあえて他の生地に変える(あえて別の色にするとか)、ということもデザインのテクニックとしてたまにやりますが、一般的には「見返し」=「共地」と覚えておいてください。
きょうのまとめ
それでは今日のまとめです。
- 見返しとは服の端の裏側のパーツの総称。
前身頃の端の裏なら「前見返し」、スカートのウエスト端の裏なら、「ウエスト見返し」とよぶ。 - 共地(ともじ)とは「メインで使用する生地と同様の生地」の意味。見返しは通常「共地」を使用する。
- 接ぐ(はぐ)とは「縫う」同様の意味。裁縫でよく使う言葉で読み方が独特なので注意。