今日は手芸や服作りでよく使われる用語「地の目」について解説します。
「地の目を通す」の意味と目的も詳しく解説していきます。
生地の地の目とは?
地の目とは生地の織り目のこと
通常、生地はたて糸とよこ糸が織りこまれて、作られています。
この織り目のことを地の目といいます。
また、服作りでは「地の目」とは「よこの織り目」ではなく、「たての織り目」のこと指すことが多いです。
服作りでは「たての織り目」を地の目というと覚えておいてください。
服の型紙に記されている地の目線
服の型紙にも地の目線が記載されている
次に服の型紙について触れていきます。
下の図をご覧ください。
型紙の真ん中に矢印が記載されています。
これを型紙の「地の目線」といいます。
通常型紙には、すべてのパーツにこのように矢印が入っています。
この矢印は型紙を生地に配置するときに重要な目印になります。
後で詳しく解説します。
「地の目を通す」ってどういうこと?
」「地の目を通す」には
生地のゆがみを整える
と
生地の地の目と平行にパターンを配置する
の2つの意味で使われます。
生地の「地の目を通す」とはゆがみを直すこと
生地はたて糸とよこ糸で織られています。
織られた状態ではたて糸とよこ糸は直角(90度)に交わっています。
しかし、生地丸めると(生地はロール状で売られていますよね?)力が不均一に加わり、ゆがみが発生します。
このゆがみを、元に戻すことを「地の目を通す」といいます。
アイロンなどを利用してよこ糸を90度にもどしていきます。
「地の目を通す」の一つ目の意味は「生地のゆがみを直す」ことをいいます。
型紙の「地の目を通す」とは生地と型紙の地の目を平行に配置すること
「地の目を通す」のもうひとつの意味は型紙に対して使われます。
型紙の地の目線と生地のたて地の目を平行に配置すること
を言います。
型紙の地の目線と生地の地の目を平行にそろえることは、服作りをするうえで、とても大切なことです。
詳しく説明します。
たての織り目に型紙の地の目を通す理由
地の目をきちんと通すことで服の「型崩れ」を予防することができる
通常服を着用すると、たてに重力がかかります。
これは「服は常にたてに引っ張られている状態である」と言い換えることができます。
生地のたて地の目は通常、よこ地の目(横の織り目)より、伸びづらく安定しています。
重力がかかる方向に「伸びづらいたて地の目」を通すことで、服が型崩れしづらくなります。
地の目をきちんと通すと、服が安定するんですね。
地の目を通す目的は服の型崩れを予防し、安定させるためと覚えておいてください。
今日のまとめ
- 生地の織り目(通常たて織り目)を地の目という
- 地の目を通すとは「生地のゆがみを直す」と「型紙を生地の地の目に合わせて配置する」のふたつの意味がある
- 地の目を通すとは服と型崩れしにくくなる