服のステッチとは?意味と縫い方までやさしく解説
2020/05/10

「ステッチ」という言葉、手芸好きの方なら聞いたことがあると思います。
「ステッチでおさえる」
「ステッチを入れる」
という言い回しでよく使われますが、なんのために入れるのか?モヤモヤしている方も多いのではないでしょうか?
今日は改めてステッチの意味と種類、解説していきます。
ステッチで服の印象を変えるテクニックについても触れていますので、ぜひ読んでみてください。
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もくじ
ステッチの意味
ステッチとは、服の表に出ている糸の縫い目のことを言います。
下画像を御覧ください。

デニムがわかりやすいのでピックアップしました。
デニムの表面に黄色い糸が出ています。
これがステッチです。
服の側に出ている縫い目を総称してステッチといいます。
ステッチのやり方
ステッチを入れるには縫い代を片側に倒してミシンをかけます。

ステッチの幅について
ステッチは「5mm幅ステッチ」といった言い方で使われます。

5mm幅ステッチとは縫い目線から5mmの距離の箇所にステッチを入れるということです。
ステッチの意味と役割
1.縫い代が安定させるためのステッチ
ステッチを入れることで、縫い代が縫いとめられますので、安定します。
縫い目でおさえられるので、縫い代が起きてこないということですね。
「縫い代をおさえて、安定させる」といのがステッチの役割の1つ目です。
2.縫い目が丈夫にするためのステッチ
ステッチの次の役割として「縫い目を丈夫にする」というものがあります。
下画像をごらんください。

左図がステッチなし、右図がステッチありです。
矢印は力のかかる方向です。
しゃがんだり、腕を動かしたりすると、服の縫い目には負荷がかかります。
左図のステッチなしは縫い目一箇所にダイレクトに力が加わります。
それに対して右図は縫い目とステッチの二箇所にかかる力を分散できます。
力を分散できる分、ステッチを入れたほうが縫い目が丈夫になります。
ステッチの役割として「服を丈夫にするため」というのがあると覚えておいてください。
3.デザインとしてのステッチ
3つ目はデザインとしてのステッチです。
ステッチが入ると、服はカジュアルな印象になります。

左図はステッチなし、右図はステッチありです。
スーツなどのフォーマルウェアやドレス系のワンピースをお持ちの方はぜひ縫い目を見てみてください。
あまりステッチがはいっていませんよね?
ステッチが少ないほど、服はすっきりした印象になり、よりフォーマルな印象になります。
逆にステッチが入るほど、服はカジュアルな印象になります。
このようにステッチにはデザインとして服の印象を左右する役割も持っています。
ステッチはデザインとしても大きな意味がありますので、すでに服を作られている方は作品作りの参考にしてみてください。
ステッチの種類
よく使うのが「コバステッチ」
次にステッチの種類について見ていきましょう。
よく使われるのが「コバステッチ」とよばれる細いステッチです。

コバステッチは折端から1~2mm幅のステッチの事をいいます。
さきほど、折り端から5mmの距離にあるステッチを「5mm幅ステッチ」と呼ぶと説明しました。
しかし1mmのステッチは「1mm幅ステッチ」とはいわずに、「コバステッチ」と呼びます。

距離はやや曖昧で、1mm~2mmくらいのステッチはすべてコバステッチと呼びます。
この他に裏コバステッチ・内コバステッチと呼ばれるものもあります。
こちらの記事で詳しく解説しています。
>関連記事:裏コバステッチの縫い方を覚えよう
ステッチのやり方・縫い方
ステッチを縫うこと、入れることを
「ステッチをかける」
といいます。
ステッチをかけるときは「マグネット定規」があると便利
ステッチを入れるには専用のアタッチメントがあると便利です。
指定の距離にガイドラインをセットできますので、ステッチを正確にきれいに入れることができます。
このようなステッチを縫いやすい、入れやすくなる補助用具を総称して「ステッチ定規」といいます。
ステッチ定規についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>参考記事:あると便利な裁縫道具!ステッチ定規を知っていますか?
今日のまとめ
- 服の外に出ている縫い目を総称してステッチという
- ステッチには縫い代を安定させる、縫い目を丈夫にするなどの役割がある。
- 手芸、洋裁でよく使うステッチがコバステッチ。コバステッチは縫い目から1mm~2mmくらいの幅の細いステッチのことをいう。
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