袋縫いをすると、裁ち端を縫い代の中に入れ込むことができます。
ロックミシンなどの裁ち端始末の必要がなくなります。
巾着など直線縫いが多いアイテムに向いた縫い方です。
袋縫いの縫い方
1.まずは縫い代の幅を確認
ここでは縫い代を1.5cmつけて、0.5cmを中縫い、1cm幅を外縫いでやる方法で解説します。
2.生地を外表に合わせて、端を縫う
生地を外表に合わせて、端から0.5cmの箇所を縫います。
生地を中表(なかおもて)ではなく、外表(そとおもて)に合わせることが注意点です。
外表、中表についてはこちらの記事で詳しく解説しています↓
3.縫い代を割る
縫ったらアイロンで縫い代を割ります。
4.縫い代をくるむように、本体を倒す
縫い代をくるむように、本体を倒してください。
5.端から1cmの箇所を縫う
端から1cmの箇所を縫います。
これで、裁ち端が完全に縫い代の中につつまれた状態になります。
袋縫いは縫い代巾に注意
袋縫いは縫い代を二回縫うことで裁ち端を縫い代の中に入れ込む仕様です。
そのため、「最初に縫う縫い代巾」より「あとに縫う縫い代巾」のほうが広くなります。
上画像では最初に5mm縫う→そのあと1cm巾で縫う(5mmの縫い代を1cmの縫い代で中にくるむ)」で作成しています。
袋縫いのメリットとデメリット
袋縫いのメリット
裁ち端始末がいらない
袋縫いの良さは、裁ち端の処理がいらないところです。
通常、布ははさみでカットすると裁ち端がほつれてくるので、ジグザグ縫い(家庭用ミシン)やロックミシンで処理が必要ですが、袋縫いをする場合は必要ありません。
作品によりますが、ロックミシンをもってなくても、作れるというメリットがあります。
ロックミシンの役割、用途についてはこちらの記事で詳しく解説しています↓
>参考記事:【プロ視点で解説】ロックミシンのおすすめと選び方
スッキリした印象になる
また、ロックミシンでの処理と比べて、見た目がスッキリ仕上がるのも袋縫いの特徴です。
袋縫いのデメリット
手間がかかる
袋縫いは二度縫うので、通常の始末よりも手間がかかります。
厚みが出る
縫い代が4枚重なるので、厚みが出ます。
袋縫いで縫い代始末をするのに向いているもの
シーツや枕カバーなど「直線」で構成されるものに向いている
袋縫いで縫い代始末するのに向いているものは直線的なラインの縫い目です。
逆に、程度にもよりますが、「カーブの縫い目を袋縫いで処理する」のは難しいです。
シーツや枕カバーなど直線で構成されているアイテムは袋縫いをするのに向いています。
素材は薄手のものに向いている
前述しましたが、袋縫いは布が4枚重なるため、縫い代が固くなりがちです。
そのため、厚手の生地のものには袋縫いは向いていません。
袋縫いをするときは表地が薄手のものにしましょう。
袋縫いのまとめ
- 裁ち端が中に包まれる縫い方を袋縫いという
- 袋縫いをするときは縫い代巾と最初に外表に合わせることに注意
- 袋縫いは縫い目が直線で、生地が薄手のものに向いている