半返し縫いは半分づつ針を返しながら縫う手縫いの方法です。
手縫いの中でも「丈夫に仕上がる」縫い方です。
![半返し縫いのやり方](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-8-400x400.jpg)
半返し縫いとは?
手縫いの手法の一つで、針を半分返しながら縫う方法をいいます。
![半返し縫いのイメージ](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-3-400x400.png)
一般的な手縫いの方法である「なみ縫い」より丈夫に仕上がります。
半返し縫いの断面図
半返し縫いは横から見るとイメージがしやすいです。
![半返し縫いの断面図](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-4-400x400.png)
図のように半分針を返しながら縫っていきます。
糸が重なり、締まるので、生地をしっかり固定することができます。
半返し縫いのメリット
手縫いなのに丈夫
![手縫いの半返し縫い](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-8-400x400.jpg)
半返し縫いのメリットはその丈夫さです。
糸を半分返しながら縫うので、生地が締められ、しっかりと縫い付けることができます。
ミシン縫いには及びませんが、半返し縫いは手縫いの中でも強度がある縫い方です。
一般的に手縫いはミシン縫いと比べて、弱く、洗濯等でほつれてくることがあります。
その点この半返し縫いはしっかりしています。
手縫いで何かを作りたい方は、この半返し縫いを「縫いの基本」と考えるとよいでしょう。
半返し縫いは、手縫いの中でも丈夫な縫い方の一つです。
半返し縫いのデメリット
![](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2022/01/mini-helka.png)
半返し縫いは手縫いだけど「強度」があるよ!
裏側は糸が重なり見た目が良くない
半返し縫いのデメリットとして「裏の縫い目がきたなくなる」があります。
こちらの画像を御覧ください。
![半返し縫いの裏側](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-9-400x400.jpg)
![半返し縫いの裏側](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-9-400x400.jpg)
このように半返し縫いは、その特性上、裏の糸が重なります。
半返し縫いは丈夫な縫い方ですが、裏面の見た目が少しきたなくなるのがデメリットです。
手縫いで作品を作るときは、「中縫い」だけ半返し縫いにするのがおすすめです。
中縫いだけに使用すれば、糸の重なりは外に見えません。
薄い生地だとひきつれシワがでる
半返し縫いは半分もどり、糸で引き締めながら縫う手法です。
そのため薄手の生地を半返し縫いすると、糸の引き締めにより、縫い目にシワが出ることがあります。
こちらは薄手のタフタを半返し縫いしてみました。
![タフタ生地の半返し縫い](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-10-400x400.jpg)
![タフタ生地の半返し縫い](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-10-400x400.jpg)
タフタのように高密度で薄手の素材で半返し縫いをすると、縫い目にシワがでる可能性があります。
薄手の生地で半返し縫いをする際はご注意ください。
![](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2022/01/mini-helka.png)
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![](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2022/01/mini-helka.png)
半返し縫いのデメリットは、縫い目がややきたなくなることです
半返し縫いのやり方
実際に半返し縫いをしていきましょう。
まず針を刺します。
![半返し縫いのやり方しの1](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-5-400x400.jpg)
![半返し縫いのやり方しの1](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-5-400x400.jpg)
①針を半分返します。
②その後針を進めます。
![半返し縫いのやり方しの2](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-6-400x400.jpg)
![半返し縫いのやり方しの2](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-6-400x400.jpg)
①と②を繰り返していきます。
![半返し縫いのやり方しの3](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-7-400x400.jpg)
![半返し縫いのやり方しの3](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-7-400x400.jpg)
繰り返し針を進めていって、半返し縫いの完成です。
![半返し縫いの完成](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-8-400x400.jpg)
![半返し縫いの完成](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-8-400x400.jpg)
半返し縫いのコツ Q&A
糸は一本取り、二本取り?
普通の縫い目だったら一本どり、さらに丈夫にしたいポイントなら二本どりがいいでしょう。
一本どり、二本どりってなに?という方はこちらの記事で詳しく解説しています。
二本どりで、さらに丈夫にしたいポイントとは、「面ファスナー」を縫い付けるときなどです。
![面ファスナー](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-1-400x400.jpg)
![面ファスナー](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/hankaesshi-nui-1-400x400.jpg)
面ファスナーは何度も取り外しするので、力(ちから)がかかりますよね?
このように力がかかるパーツは二本どりのほうが、より安定します。
通常の地縫いなら一本取り、より丈夫にしたい箇所は二本取りにしましょう。
![](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2022/01/mini-helka.png)
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通常の縫い目の糸は一本どり、力がかかる箇所は二本どりとおぼえよう
どのくらいの間隔で縫っていけばいいの?
駒杯針目で短く返していけば、その分丈夫になります。
しかし、なかなか針が進まずに、完成させるのに時間がかかってしまいますよね?
目安としては、表の糸の長さが3mmほど出るイメージで縫うとよいでしょう。
![半返し縫いの間隔](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/99228f2b1edee1a89966aa4d294601ca-400x400.jpg)
![半返し縫いの間隔](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2023/03/99228f2b1edee1a89966aa4d294601ca-400x400.jpg)
このピッチでしたら 、どの生地でも安定感が出ます。
![](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2022/01/mini-helka.png)
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間隔は3mmくらいを目安にしてみてね
半返し縫いに向いた素材ってあるの?
前述のとおり、薄手の素材は半返し縫いの際に、縫い目にしわが出る可能性があります。
半返し縫いは、中肉の厚さの綿や麻素材などの天然繊維との相性がよいです。
しわも目立ちずらいですし、天然素材のざっくり感が手縫いの「素朴な感じ」と見た目もマッチします。
逆に考えると、ポリエステルタフタなど薄手で高密度のものとは相性が悪いです。
薄手で高密度のものは、前述のとおり、しわが寄りやすいからです。
![](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2022/01/mini-helka.png)
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綿や麻など、ややざっくりしていて、中肉の生地は半返し縫いに向いているよ!
なみ縫いと半返し縫いはどう使い分けるの?
なみ縫いより安定するので、「手縫いは基本、半返し縫いにする」という考え方でOKです。
なみ縫いはやはり安定しません。
「仮止め」としては、いいですが、実際の縫い目に使用するには、なみ縫いはやや弱く、不安定です。
作成時はきちんと縫えているようでも、洗濯などをすると、糸が緩みやすく、ほつれの原因になります。
手縫いは基本、半返し縫いで縫ったほうが、安定します。
仮止め=なみ縫い
本縫い=半返し縫い
と考えるのがおすすめです。
![](https://handmadefor.net/wp-content/uploads/2022/01/mini-helka.png)
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なみ縫いは安定感がないよ!手縫いで作品をつくるなら半返し縫いで縫うと丈夫に仕上がるよ!
半返し縫いのまとめ
- 半返し縫いは手縫いの手法の一つ。手縫いでも丈夫に縫い付けることができる
- メリットは丈夫さ。デメリットは裏面に糸が重なり、見栄えが良くないこと
- 基本的に手縫いの場合、中縫い=半返し縫いと考えると、作品の完成度が上がる