よく使われる「カットソー」と言う言葉。
なんとなく使われている方も多いのではないでしょうか?
「どのアイテムをカットソーというの?」
今日はカットソーについて詳しく解説していきます。
カットソーとは?
服の種類として扱われることの多い言葉ですが、実は「服の製法」を意味しています。
カットソーとは英語の「cut & sew」の意味で、主にT シャツなどを作るのに用いられる製法を指します。
この製法は特殊ミシンを使うことで、一度に縫いと縫い代処理を行います。
そこから派生して、今日では、その製法で作られる、アイテム名、カテゴリーまで含めて「カットソー」という言葉が使用されています。
まずは「カットソー」は「製法」を意味することを覚えておいてください。
カットソーの見分け方
カットソーは製法から始まり、その製法で作られたカテゴリー、今日では更に服の種類まで示す言葉として使用されています。
では、
どの服が「カットソー」なのか?
どの服が「カットソーといわれるカテゴリー」に入るか?
はどう判断すれば良いのでしょうか。
具体的には、
「素材」
「製法」
「服の形」
の3つの軸で考えます。
「ジャージ(ニット)素材」であるか確認しよう
カットソーは、ほぼ全て伸縮性のあるジャージ素材(ニット地)で作られています。
素材が T シャツの様に伸縮性のあるもので作られた服は「カットソー」とよばれることが多いです。
対照的に、生地がタテ地ヨコ地で織られた「布帛(ふはく」と相称される生地で作られた服は「カットソー」にカテゴライズされません。
ジャージ・ニット素材でつくられたものは、「カットソー」とよばれる傾向があります。
縫い目を見て「製法」を確認しよう
カットソーかどうか見分けるはその服の縫い目をチェックしてください。
特に服の脇線に注目してみてください。
以下の画像のようになっていればカットソーということができます。
こちらはカットソー独特の製法で、「縫いと縫い代処理」を一度にできるミシンで縫製されています。
ロックミシンで縫い合わせたような処理、といえばイメージしやすいと思います。
これがカットソー独特の製法になります。
通常の布帛(タテ糸、ヨコ糸で構成)は①ミシンで縫う+②縫い端をロックミシン、
という二段階の処理が必要です。
そのため下画像のようにミシンの縫い目が入ります。
しかし、カットソーアイテムはこの処理を一度にできる特殊ミシンで縫製します。
そのため、ミシンの縫い目が入りません。
この「ロックミシンだけ」に見える処理をすることで、縫い目自体が伸び縮みしてくれます。
生地に合わせて、縫い目が伸び縮みしてくれます。
縫い目に伸縮性があるので、着用していても、つっぱらず、着心地がよくなります。
脇の縫い目の製法を確認することで、その服がカットソーかどうか確認することができます。
服の形を確認しよう
その服がシンプルな構造であれば、あるほど、カットソーと呼ばれる可能性が高いです。
後述しますが、「Tシャツ」「長袖Tシャツ」などはカットソーです。
Tシャツは形がシンプルですよね?
ジャージ素材で作られていても、形が複雑なものはカットソーと呼ばれない傾向があります。
形自体がシンプルであることが、カットソーとよばれる条件になります。
カットソーと呼ぶには「素材」「製法」「形」の三つの軸があることを理解しよう!
カットソーアイテムの具体例
では具体的にその服が「カットソー」ということができるか?確認していきましょう。
Tシャツ・長袖Tシャツ
Tシャツ(半袖)はカットソーと呼ばれるジャンルに入ります。
長袖Tシャツも同様です。
特に長袖Tシャツは商品名に「カットソー」とつくものもあります。
半袖Tシャツも「Tシャツ」という名前が浸透していますが、カットソーということができます。
カットソー(カテゴリー)のなかのTシャツ(形の名前)という表現が正確です。
ただ「Tシャツ」という名前のほうが一般的で、広く浸透していますよね?
このように形の名前のほうがメジャーなものは、形の名称が通称になっているものが多いです。
ポロシャツ
ポロシャツもカットソーということができます。
衿やフロント部分の縫製がやや複雑ですが、概してポロシャツはカットソーにカテゴライズされます。
カットソーと呼ばれるカテゴリーの属する「ポロシャツ」という表現が正確ですね。
スウェット(トレーナー)
スウェットはカットソーということができます。
カテゴリー属性が「カットソー」、形の名前がスウェットですね。
パーカー
パーカーもカットソーということができます。
ただこちらも、「パーカー」のほうが名前が通っていますね。
このように商品名が広く浸透しているアイテムはカットソーでありながら、商品名で扱われれることが多いです。
カットソーのまとめ
- 「カットソー」とは製法のこと。
- 今日では意味が広がって服のカテゴリーを指すこともある。
- カットソーといえるか?は「素材」「製法」「形」の3つの視点がある。