前回はパイピングについて説明しました。
今回はそのパイピングをするのに使う「バイアステープ」について書いてみようと思います。
手芸や洋裁をしているとバイアステープという言葉よく聞きますよね?
「そもそもバイアスってなに?」というところから、バイアステープの作り方、縫い方まで解説します。
最後まで読んでいただけると「バイアステープってこう意味で、こういう場面で使うんだ!」ときっとわかっていただけますよ!
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バイアスっなに?
そもそもバイアスってなんでしょうか?
地の目から説明していきますね。(地の目ってなに?というかたはこちらの記事をどうぞ)
通常の「地の目」(タテ地の目。生地のみみに平行)に対して、斜め45度に地の目を通すことを、「バイアス地の目」といいます。
そしてバイアス地の目でテープ状にカットしたものをバイアステープと言います。
ちょっと素朴な疑問、、
でも待って下さい。どうしてこんなふうに「ななめ45度」でなければいけないのでしょうか?テープ状に布をカットするなら、例えばこんなふうにタテとかヨコとかにしたほうが一見取りやすそうに思えますよね?
このほうがスッキリとれるし、、、。わざわざ斜めにカットするなんてめんどくさいし、しなくてもいいんじゃない?
いえいえ、実は斜めにカットしなくてはならない理由があるのです。
理由は「バイアス」の特徴にあります。
バイアスの特徴って何?
タテ(ヨコ)地の目でとったテープとバイアス地の目でとったテープのちがいは何なのでしょうか?
わかりやすいように両者を比較しながら説明していきますね。
①バイアス地の目はほつれにくい
タテ地の目でとったテープは端を爪でひっかく端がほつれやすいです。これは生地の織り目(タテ糸とヨコ糸)と平行にカットしているためです。ポロポロと織り糸がとれてしまうのですね。
これに対してバイアステープの方はどうでしょうか?爪で引っ掻いてみてもほつれづらいです。
これはななめ45度にカットすることでテープ端が織り目と平行ではなくなったためです。
この「生地端のほつれづらさ」がバイアス地の目の一つ目の特徴になります。
②バイアス地の目はアイロンで形状を変化させることができる
バイアステープを手で引っ張ると少し伸びます。専門用語で「伸度(しんど)がある」といいます。引っ張ると少し「びょんびょんする」という意味です。
この伸度がバイアステープの特徴になります。
伸度があるため、こんな風にアイロンで熱を与えながら曲げれば直線だったテープをカーブさせることができます。(下の画像をクリックすると動画が流れます)
地の目がバイアスになることで、布に伸度がうまれ、動きがつけられるようになるのです。
(余談ですが、このようにアイロンの熱で布の形状を変化させることを専門用語で「くせとり」といいます。)
この「伸度、なじみのよさ」がバイアス地の目の2つ目の特徴になります。
洋裁の一般的な言い回しで「バイアス地の目はなじみがいい」と言われています。
同じことをタテ(ヨコ)地の目のテープでやろうとすると、テープがカクカクしてきれいな曲線になりません。
このようにバイアステープの特性としてなじんでくれるので、袖ぐりなどのカーブでもきれいにパイピングすることができるのです。
バイアステープの作り方
市販のものはすでにカットされ両端がアイロンで折られた状態になっています(写真上)
これを更にアイロンで2つに折って使ってください。(写真下)
バイアステープは自分でも作れる!バイステープメーカーが便利!
前回は市販のバイアステープをご紹介しました。上で書いたとおり、ご自分で、好きな生地でバイアステープを作ることも可能です。
こういった道具があると便利です。
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このようなテープメーカーを使ってアイロンで押さえることできれいにバイアステープをつくることができます。
もちろん、「定規で線を引いて、はさみでカットして手を使いアイロンで折る」という方法でも作ることもできます。
バイアステープ(パイピングテープ)幅ってどのくらいがいいの?
6mm〜10mm(1cm)幅くらいが一般的です。
極端に太くなると、カーブがつけずらくなります。
バイアステープの縫い方
まち針だけですと少し安定しないので、このようににしつけ糸でとめてから縫うと縫いやすいです。(しつけ糸ってなに?という方はこちらの記事を御覧ください)
テープの端から2mmほどの箇所をミシンで縫います。
今日のまとめ
- 通常の地の目に対して、ななめ45度に地の目を通すことをバイアス地の目という。
- 生地をななめ45度にカットしたテープ状のものをバイアステープという。
- バイアスの特徴としては、①生地の端がほつれづらいことや、②なじみがよいことなどがある。
- バイアステープは市販のものもあるし、自分でも作ることができる。
- 通常パイピングをするテープはバイアステープを使用する。
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