服を作るのに必要な布の量を「用尺(ようじゃく)」といいます。
「スカートを作るのに、どのくらい布を買えばいいの?」
「生地幅と用尺ってどういう関係があるの?」
そんな疑問がすっきり解決できるよう、今日は用尺の考え方と、実際に布を購入する際の注意点について詳しく解説します。
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用尺(ようじゃく)とは?
一つの服を作るのにかかる布の長さを用尺(ようじゃく)といいます。
(要尺と記載されることもあります)
「このスカートを作るのに必要な要尺は◯◯メートルね」
というような使い方をされます。
服作りの用尺の見積もり方
では一般的にどのくらいの要尺が必要なのでしょうか?
それぞれのアイテムの「着丈」を基準に考えると、必要な用尺が算出しやすいです。
スカートの用尺
スカートの場合はおおよそ以下のとおりになります。
表の真ん中の欄が生地幅になります。
生地幅によって必要な要尺が異なってきます。
生地幅についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>参考記事:生地幅を覚えよう!シングル幅とダブル幅
90㎝幅の生地ならスカート丈×2+20cm
110㎝幅の生地ならスカート丈×2+20cm
140㎝幅の生地ならスカート丈×2+10cm
になります。
もし丈が70㎝のスカートを作るなら
70cm(スカート丈)×2+20㎝=160cmなので
1.6mの布を買えばよいということになります。
スカート丈(たけ)はスカートの上端〜下端までの長さのことです。
こちらの要尺はあくまで平均的なスカートの目安です。
ギャザースカートなど分量があるスカートはもっと布が必要になることがあります。
ワンピースの用尺
ワンピースの場合は着丈(首の後ろ〜下端までの距離)にプラスして袖(そで)の部分も必要になります。
90㎝幅の生地ならワンピース着丈×2+袖丈×2+30cm
110㎝幅の生地ならワンピース着丈×2+袖丈×2+20cm
140㎝幅の生地ならワンピース着丈+袖丈+20cm
生地幅140㎝の生地は幅が広く、身頃と前後身頃と左右の袖を並べて入れられますので、「×2」は必要ありません。
上図はシンプルなワンピースですが、デザインが複雑になると、もっと生地が必要になることもあります。
その逆にノースリーブなどは「袖パーツ」が必要ないので、使う布の量も少なくなり、要尺が少なくなります。
ブラウスの用尺
90㎝幅の生地ならブラウス着丈×2+袖丈×2+30cm
110㎝幅の生地ならブラウス着丈×2+袖丈×2+20cm
140㎝幅の生地ならブラウス着丈+袖丈+20cm
ブラウスも上のワンピース同様「袖」がありますので袖丈分をたして算出します。
用尺は材料費に直結する!
服を作るときに必要な物はボタン、ファスナーなどもありますが生地代、布代が一番お金がかかります。
無駄なく生地を使ってできるだけ、お得に作りたいでところです。
この生地安い!ちょっとまって!それって本当?
生地屋さんで「この布かわいい!しかも安い!」と思ったら、、、ちょっとまってください。
値段が安くても生地幅が90cmでしたら、面積が狭くなり、効率的にパーツを取ることができない場合があります。
一見少し高価でも110cm幅のほうが生地幅が広い分、面積も広くなるので、90cm幅の生地より、効率的に無駄なくパーツを取ることができる場合があります。
生地を買うときは値札の値段だけではなく、常に作りたいものの「要尺」を意識しましょう。
トータルのコストが分かり、より無駄なく節約して購入することができます。
今日のまとめ
- 服を作るのに必要な布の量(長さ)を用尺(ようじゃく)という。
- 作るアイテムによって必要な用尺の目安は一応あるが、デザインによって変わることもある。
- 必要な用尺は生地幅により変わってくる。
- 生地を買うときは値札の値段だけでなく、生地幅に応じた「用尺」を意識しよう。