タイプライター生地は独特の強いハリコシが特徴です。
アイロンで折りやすく縫いやすい生地ですが、縫い代が重なると、固くなりミシンの針が通りづらくなるといいうデメリットもあります。
タイプライター生地の特徴
タイプラーター生地は高密度の平織りの生地です。
しっかりとしたハリがあるのが特徴です。
パリッとした独特の硬さがあります。
この独特のハリ、コシがタイプライター生地の最大の特徴であり、魅力です。
タイプライター生地を作品で使うメリット
コートからスカートまで様々なアイテムに使える
タイプライター生地は様々なアイテムに使うことができます。
薄手のコートや、スカートにも向いてますし、しっかりめのブラウスとして作成することもできます。
使えるアイテムの幅が広いのがタイプライター生地のメリットです。
裁ち端がほつれづらい
タイプライター生地は高密度に織られています。
そのため、ハサミで裁断した後の裁ち端がほつれつらいです。
裁ち端がほつれづらいので、「ノッチ(合印)」を正確に入れることができます。
ノッチについてはこちらの記事で詳しく解説しています↓
裁ち端はほつれづらく、そろえやすいので、ミシンで正確に縫うことができます。
ミシンで縫いやすく、アイロンも効きやすい
タイプライター生地はしっかりしています。
生地自体が安定していて、動かないのでカーブ等も、ミシンで縫いやすいです。
アイロンで折り目もつけやすいです。
縫い代を折る、縫い代を割る、といった基本作業がしやすい生地です。
タイプライターは幅広いアイテムに使用できます
タイプライター生地を作品を使うデメリット
縫い代が重なると硬くなる
タイプライター生地は生地自体にかなりハリがあります。
そのため生地が重なると硬くなります。
特に縫い代が重なる箇所には注意が必要です。
タイプライターはよく「ペーパーライク(紙のような)な生地」と言われます。
普通の紙も二重三重に折って重ねていくと、硬くなりますよね?
タイプライター生地の縫い代も重なるとそのように固くなります。
縫い代が固くなると、当然ミシンの針が通りづらくなります。
パワーの弱い家庭用ミシンは、進まず、最悪、止まってしまう可能性もあります。
職業用ミシンならパワーもあるので、止まらずに縫うことができます。
タイプライターで作品を作る際は、生地の厚みとミシンのパワーに注意が必要です。
経年劣化が目立ちやすい
タイプライター生地は経年劣化が目立ちやすいのも特徴です。
具体的には縫い代が当たる箇所が白っぽくなってきます。
下の画像をご覧ください。
ポケットの端が白くなっていますよね?
これは「白化現象」と呼ばれる呼ばれるものです。
この劣化を「服の味」とみなすこともできますが、着古した感じが気になる方もいると思います。
この白化現象は黒やネイビーなどの濃色で目立ちます。
気になる方はベージュなど明るい色のものを選ぶといいでしょう。
明るい色を選べば、白化が目立ちづらくなります。
またタイプライター生地は生地自体が硬いので、耐久性があるように思われますが、実は「引き裂き」に弱いです。
先のとがった鋭角なものに引っかけてしまうと「ビリっ」と破れてしまう場合もあります。
特にパンツやスカートでありがちです。
着用の際は注意しましょう。
洗濯で深いしわが出やすい
タイプライター生地は洗濯でのシワが出ます。
このシワがほかの生地より深く強く出ます。
洗濯終了後、天日干しする際は、しっかりシワを伸ばして干すことが大事です。
湿度が高いと暑く感じる
タイプライターはコートからスカートまで作ることができる生地だとご紹介しました。
ただ、シャツ・ブラウスなどを作るとやや暑く感じることがあります。
特に梅雨など湿度が高い時期は注意が必要です。
タイプライター記事は高密度なので、汗をかくと「ペタッ」と肌にはりつきます。
このはりつきが蒸し暑く感じ、結構不快です。
直接肌に触れるブラウスなどを作る際は、薄手のものを選ぶなど、生地の厚さも考慮して選ぶと良いでしょう。
タイプライターは固い、劣化が目立ちやすい、などのデメリットもあるので注意しよう
タイプライターで作品を作る時のコツ
針の太さに注意しよう
針は11番手でがおすすめです。
厚手のタイプライター生地の場合はひとつ太い14番手がおすすめです。
ミシン糸は50番手で良いでしょう。
ちなみにステッチのみ30番手にすると、縫い目に雰囲気が出て魅力的になりますが、やや上級者向けのテクニックです。
ネットで購入する際は生地の厚みに注意
縫い代の厚みに注意しましょう。
特にネット通販で購入する際は生地の厚みに注意しましょう。
手で触れてみないと、厚さと硬さはよくわからないものです。
ネット生地屋さんで買う際は
「何を作るのに向いたタイプライター生地か」
確認してから購入しましょう。
意外とギャザはきれいに出る
生地が硬いので意外かもしれませんが、ギャザーはきれいに出ます。
ギャザー部分に陰影がついて、きれいで、見栄えもよいです。
ただ、ギャザーがよると、当然その部分が硬くなりますので、ミシンがきちんと進むか確認して下さい。
生地の特性を理解して、上手に作品に活かしましょう
【型紙無料】タイプライター生地で作るのに向いた作品
ヘルカハンドメイドでは服の型紙を無料でダウンロード印刷することができます。
以下でタイプライター生地で作るのに向いた作品の型紙を紹介します。
ワイドパンツ
しっかりめのタイプライターはボトムの作成に向いています。
ボリュームのあるワイドパンツはタイプライターの生地の特性を活かせるのでおすすめです。
フレアスカーチョ
ボリュームがあるスカーチョにも向いています。
タイプライター生地はボリュームのわりに重くならないので、おすすめです。
バケットハット
タイプライター生地はハリがあるので、帽子にも向いています。
マリンキャップ
タイプライター生地のまとめ
- タイプライター生地は高密度でハリがあるのが特徴
- メリットは幅広いアイテムに使えること、デメリットは縫い代が固くなりやすく、経年劣化が目立つこと
- 生地の特徴に合うアイテムを作成しよう